「想像力を使った」

 

一人の殺し屋がターゲットのアジトを丘の上から見下ろす

白い壁で囲まれ、銃器を持った護衛達に守られた要塞

 

たった一人でこの要塞にどう侵入し、ターゲットを始末するのか

 

そんな緊迫した場面

次の瞬間、殺し屋はターゲットの前に突然現れます

 

驚くターゲットはどうやって侵入したかと問い

先程のセリフへと繋がります

 

このセリフが彼の口から発せられた瞬間

なんとも言えない心地良さを覚えたことを思い出しました

 

数年前のジム・ジャームッシュ監督の作品

「リミット・オブ・コントロール」のワンシーン

 

1980年代の初めに監督デビューをし

以来、ニューヨークを拠点に活動を続け

米インディペンデント界の巨匠と呼ばれる映画監督

 

その最新作「パターソン」を先日鑑賞してきました

 

米ニュージャージー州のパターソン市に暮らすバス運転手パターソン

 

パターソンの何気ない日常を描いた作品

 

　朝は最愛の妻ローラへのキス

　毎日決まったルートで乗客を運び

　夕食後には愛犬のブルドックとの散歩

　行きつけのバーでのビール

 

特に大きな事件は起こらない

彼の1週間が淡々と描かれていきます

 

そんなパターソンの趣味は詩を綴ること

 

日々の生活の中で少しづつ詩が綴られるように

ちょっとした出来事で生活は積み重なっていきます

 

その日常はとても鮮やかで瑞々しく感じられます。

何の気もない毎日もちょっとした捉え方や

視点の違いで変わるのかも・・

 

映画を鑑賞したその日の就寝前

ふとパンフレットに目を通していると

冒頭の言葉を思い出しました

 

パターソンの終盤にある一つのセリフ

 

「白紙のページに可能性が広がることもあります」

 

次の瞬間が白紙のページであるならば

想像力を使って豊かなページを描いていこう

そんな映画体験をした秋の始まりでした

 

今週のブログは佐藤よりお届けいたしました

 

次回のブログはフルマラソン後になる予定ですので

良い報告が出来るよう頑張ってきたいと思います

 

それではまた